体調不良。寝る前に飲むのはやめとけ、と弟から諫言。

武蔵とイチロー(ASIN:4094182314)読了。身体感覚を研ぎ澄ますには禁酒かな。飲む暇があったら研鑽に励もうと思った京葉線車内でした。本書のキーワードを並べてみると「ゆるゆる」「パラパラ」「バラバラ」「ほぐれる」「水のように」といった「脱力」系がある。あとは「センター」。宮下先生のレッスン語録とほぼ重なる。「ふわふわ」「ぬめぬめ」「なめらか」「べったり」等など。一方で「左ひじの通る一本のレールを作り上げる」「指でなく、全体が連携する」などなど。そしていわく「どれだけ長時間演奏しても疲れない」という演奏法の体得にいたっていらっしゃる。またヘボ弓を使っている私に対して高価な弓を買うよう薦めるのでなく「自分の楽器や弓の特性をよく理解して使いこなすのが先決」とも。最初はただの慰めだと思っていた。この数日でようやくわかってきた気がする。

ついでに、前日読み終わったのが吉永良正著「秋山仁の落ちこぼれは天才だ」(ISBN:4062739623)である。これは1993年に出版されたものを一部手直しして文庫化されたものである。私と秋山仁さんとの出会いは高校時代にさかのぼる。さかのぼるといってもこれまでに交友があったわけではないし、これから先交わるかどうかもわからない。ただ、この一冊の本によって秋山仁という人間から教えてもらった気がするのですよ。「もったいない。人生はこんなにも素晴らしいのに!」ってね。そうそう、不思議とか好奇心って生きる源泉力なんだよね。妙なこと。うーむ。